エコキュートの故障原因と修理対応!業者に頼るべき10のケース
エコキュートは家の中でお湯を供給する重要な設備ですが、特に冬場にはその負担が増えるため、故障のリスクも高くなります。
もし故障が発生した際に、慌てて自分で修理しようとするのは危険です。
この記事では、特に業者に頼るべき10の故障ケースについて解説します。
修理の目安費用と、修理と交換の判断基準も併せて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
これを参考に、エコキュートのトラブルを安心して解決しましょう。
1. ヒートポンプの異常音
症状
通常よりも大きな音がしたり、金属が擦れるような音が聞こえる場合は要注意です。音が続く場合、内部の部品に問題が発生している可能性があります。
原因
ヒートポンプ内部のコンプレッサーやファンモーターが故障していることが考えられます。これらの部品は、エコキュートの心臓部ともいえる重要なパーツです。
なぜ業者に頼るべきか?
ヒートポンプ内部の故障は、専門的な分解作業が必要です。無理に自分で分解すると、他の部品にまで損傷を与えるリスクがあります。プロに任せることで、安全かつ確実に修理できます。
修理費用の目安
ヒートポンプの修理費用は、約5万円から15万円程度が一般的です。部品交換が必要な場合や、内部の複雑な修理が伴う場合、費用が高くなることがあります。
修理と交換の判断基準
修理を選ぶべきケース:エコキュートの使用年数が5年未満で、異音が出始めたばかりの場合は、部品交換によって長く使える可能性があります。
交換を検討するべきケース:エコキュートの使用年数が10年以上で、何度も異音トラブルが発生している場合は、ヒートポンプ全体の劣化が進んでいる可能性が高く、交換を検討するのが良いでしょう。
2. タンク内の水漏れ
症状
タンク周りの床に水たまりができたり、タンク底部から水滴が落ちる場合、水漏れの可能性があります。
原因
タンク内のパッキン劣化や配管接続部の破損による水漏れが考えられます。タンクは高圧で水を保持しているため、少しの漏れでも大きな問題になることがあります。
なぜ業者に頼るべきか?
タンクの分解や内部の修理には高い技術と専用の工具が必要です。自分で修理を試みると、タンク自体を破損してしまう恐れがあるため、業者に依頼して安全に対応しましょう。
修理費用の目安
タンク周りの水漏れ修理費用は、3万円から10万円程度が一般的です。パッキン交換や配管修理のみであれば比較的安価ですが、タンク自体の交換が必要な場合はさらに費用がかかります。
修理と交換の判断基準
修理を選ぶべきケース:パッキンの劣化や配管の接続部の修理で解決できる場合は、修理を選ぶ方が経済的です。
交換を検討するべきケース:タンク自体に劣化や亀裂が見られ、交換を勧められた場合や、エコキュートの使用年数が10年を超える場合は、新しい機種への買い替えを検討しましょう。
3. お湯が設定温度にならない
症状
設定した温度よりもぬるい、または熱すぎるお湯が出る場合、エコキュートの温度が安定しないことに気づくでしょう。
原因
温度センサーが劣化していたり、電気系統に不具合が発生している可能性があります。これにより、正確な温度が検知できなくなります。
なぜ業者に頼るべきか?
温度センサーの交換や修理には、エコキュートの内部構造を理解したうえでの作業が必要です。誤って他の部品を損傷させるリスクがあるため、プロに任せるのが安心です。
修理費用の目安
温度センサーの交換や調整の費用は、1万円から5万円程度です。電気系統の問題が含まれる場合、さらに費用がかかることもあります。
修理と交換の判断基準
修理を選ぶべきケース:エコキュートの使用年数が5年未満で、センサーや基板の交換のみで解決できる場合は修理が適しています。
交換を検討するべきケース:使用年数が10年以上で、温度不安定のトラブルが頻繁に発生している場合、全体的な性能の低下が考えられるため、買い替えを検討するのが良いでしょう。
4. お湯が全く出ない
症状
エコキュートを使ってもお湯が作れない、または全くお湯が出ないといった症状が現れる場合、システムのどこかに深刻な問題があります。
原因
コンプレッサーの故障や冷媒ガスの漏れが原因で、正常に作動しない可能性があります。コンプレッサーは、エコキュートの中で最も負担がかかる部品のひとつです。
なぜ業者に頼るべきか?
コンプレッサーの交換や修理は専門的な技術が必要で、自分での修理は危険です。また、冷媒ガスの取り扱いも法的な規制があるため、必ずプロに依頼しましょう。
修理費用の目安
コンプレッサーの交換費用は、10万円から20万円程度になることが多いです。冷媒ガスの充填が必要な場合、別途1万円から3万円程度の費用がかかることがあります。
修理と交換の判断基準
修理を選ぶべきケース:エコキュートの使用年数が7年未満で、冷媒ガスの漏れなどの軽微な問題であれば、修理を選んでコストを抑えることができます。
交換を検討するべきケース:コンプレッサーの交換が必要で、エコキュートの使用年数が10年以上の場合は、買い替えた方が長期的にコストパフォーマンスが高くなります。
5. ヒートポンプ周りが冷たくなっている
症状
エコキュートが稼働しているのにお湯が作れない、ヒートポンプ周りが異常に冷たくなっている場合は、冷媒ガス漏れの可能性があります。
原因
冷媒ガスは、エコキュートの熱交換を行うための重要な要素です。パイプや接続部の劣化により、冷媒ガスが漏れ出すことがあります。
なぜ業者に頼るべきか?
冷媒ガスは取り扱いに専門知識が必要で、誤った操作は環境への影響もあります。ガスの再充填や配管の修理を含めて、業者に依頼するのが安全です。
修理費用の目安
冷媒ガスの再充填や配管修理費用は、2万円から5万円程度です。配管自体の交換が必要になる場合は、さらに費用が増えることがあります。
修理と交換の判断基準
修理を選ぶべきケース:冷媒ガスの軽微な漏れや、配管の部分的な劣化の場合は、修理を行うことで解決することが多いです。
交換を検討するべきケース:使用年数が10年以上で、冷媒ガスの漏れが頻発している場合や、修理費用が高額になる場合は、機器全体の買い替えを検討するのが良いでしょう。
6. 水圧が急に低下した
症状
お湯の出が悪くなったり、シャワーの水圧が急に下がると感じた場合、配管の詰まりが原因かもしれません。
原因
配管の内部にカルキや汚れが蓄積し、詰まりを引き起こしている可能性があります。特に古い配管では、経年劣化により詰まりやすくなります。
なぜ業者に頼るべきか?
配管の詰まりは、自分で解消しようとするとかえって状況を悪化させることが多いです。専門の工具と技術を持つ業者に任せることで、効率的に詰まりを取り除くことができます。
修理費用の目安
配管の詰まり解消にかかる費用は、1万円から5万円程度です。詰まりが深刻で配管の一部交換が必要な場合は、さらに費用が増える可能性があります。
修理と交換の判断基準
修理を選ぶべきケース:詰まりが軽微で、配管の清掃で改善が見られる場合は、修理が適しています。
交換を検討するべきケース:エコキュートの配管自体が古く、詰まりが頻発している場合や、配管の劣化が進んでいる場合は、新しい配管への交換を考えるのが良いでしょう。
7. 電源が入らない、操作パネルが点滅している
症状
エコキュートが動かなくなったり、操作パネルが点滅するなど、明らかに電気系統のトラブルが疑われる場合です。
原因
エコキュートは電気を利用して稼働するため、基盤や配線に不具合があると正常に動作しません。特に、配線の接触不良や電源基盤の故障が原因となることが多いです。
なぜ業者に頼るべきか?
電気系統の修理は感電のリスクがあり、専門知識が必要です。無理に自分で修理を試みると、さらなる故障や火災の原因になることもあるので、必ず業者に任せましょう。
修理費用の目安
電気系統の修理費用は、2万円から8万円程度が一般的です。電源基盤の交換が必要な場合は、費用がさらに増えることがあります。
修理と交換の判断基準
修理を選ぶべきケース: 操作パネルや基盤の一部の交換で対応可能な場合、修理が有効です。使用年数が5年未満の場合は特に修理を検討しましょう。
交換を検討するべきケース:使用年数が10年以上で、電気系統のトラブルが複数回発生している場合は、全体の機能低下が進んでいる可能性があるため、交換を考えるのが良いでしょう。
8. お湯の出が悪い、臭いがする
症状
お湯の出が弱くなったり、異臭がする場合、タンク内部の汚れやカルキが原因である可能性があります。
原因
長期間使用していると、タンク内部に水垢やカルキが蓄積し、効率が低下します。この汚れが溜まると、エコキュートの機能全体に影響を及ぼします。
なぜ業者に頼るべきか?
タンク内部の清掃は専用の機材と知識が必要です。自分で行うと、タンクや配管を損傷させるリスクがあるため、業者に依頼して確実に清掃してもらいましょう
修理費用の目安
タンク内部の清掃費用は、1万円から5万円程度です。タンク内の汚れがひどく、特別な処置が必要な場合は、費用が増加することもあります。
修理と交換の判断基準
修理を選ぶべきケース:タンク内の清掃で改善が見られる場合や、使用年数が5年未満のエコキュートの場合は、修理が有効です。
交換を検討するべきケース:使用年数が10年以上で、タンク内の汚れがひどく、清掃をしても改善が見られない場合は、新しい機種への交換を考えるべきです。
9. お湯が突然冷たくなる、熱くなる
症状
シャワーや蛇口から出るお湯が急に冷たくなったり、熱くなったりする場合、圧力バルブに問題があるかもしれません。
原因
圧力バルブはエコキュートの水圧を調整する重要な部品です。バルブの故障により、安定した水圧が保てなくなることがあります。
なぜ業者に頼るべきか?
圧力バルブの調整や交換には、専用の知識と機材が必要です。無理に調整すると、全体の水圧バランスが崩れる可能性があるため、プロに任せて適切に修理してもらいましょう。
修理費用の目安
圧力バルブの調整や交換には、専用の知識と機材が必要です。無理に調整すると、全体の水圧バランスが崩れる可能性があるため、プロに任せて適切に修理してもらいましょう。
修理と交換の判断基準
修理を選ぶべきケース:水圧調整で改善が見られる場合や、バルブの交換で済む場合は、修理が適しています。
交換を検討するべきケース:使用年数が10年以上で、圧力トラブルが続く場合は、エコキュート自体の交換を検討するのが良いでしょう。
10. 寒い日の朝、お湯が出ない
症状
特に寒い日の朝、エコキュートからお湯が出なくなる場合、防凍ヒーターの故障が原因であることが多いです。
原因
防凍ヒーターは、冬場の凍結を防ぐために配管やタンク内を温める装置です。これが故障すると、配管が凍結してしまい、お湯が出なくなります。
なぜ業者に頼るべきか?
防凍ヒーターの交換や修理は、内部配線や電気部品の取り扱いが伴うため、自分で行うと危険です。専門知識を持った業者に依頼して、安全に修理してもらうことが大切です。
修理費用の目安
防凍ヒーターの交換費用は、2万円から6万円程度が一般的です。配管が凍結してしまった場合は、解凍作業なども含めて追加の費用がかかることがあります。
修理と交換の判断基準
修理を選ぶべきケース:使用年数が5年未満で、防凍ヒーターの交換のみで対応できる場合は、修理がコスト面で有利です。
交換を検討するべきケース:使用年数が10年以上で、ヒーターの故障とともに配管や他の部分にも劣化が見られる場合は、買い替えを検討したほうが長期的には安心です。
まとめ:エコキュートの修理と交換を適切に判断しよう
エコキュートのトラブルに直面したとき、修理と交換のどちらを選ぶべきかは重要なポイントです。
修理を選ぶことでコストを抑えられる場合もあれば、古い機種の場合は新しいエコキュートへの買い替えが長期的に見て経済的な場合もあります。
この記事で紹介した10のケースごとの判断基準を参考に、あなたのエコキュートがより長く、安心して使えるように適切な選択をしてください。
大きな故障を未然に防ぎつつ、快適な生活を維持するために、プロの業者による定期点検も併せて検討してみてください。
例えば、定期的なフィルターの清掃や、水漏れの早期発見がトラブルの予防に役立つこともあります。些細な異常を感じたときは、無理せず業者に相談することをおすすめします。
正しいメンテナンスとプロのサポートで、エコキュートを安心して長く使い続けましょう。
最後に、修理や交換の際は、信頼できる業者選びも大切です。複数の業者から見積もりを取り、費用や対応内容を比較して最適な選択をしてください。
この記事が、エコキュートのトラブル解決に役立ち、安心して冬を迎えられる手助けとなれば幸いです。